ウィルスとそんなに重大でもない発表

自分のマシンはウィルスに攻撃されるのが初めてではありませんが、こんなに鬱陶しくウィルスメールに絡まれたのが初めてです。
朝起きてメールをチェックしたら、だ―――と受信トレイのメール数が跳ね上がってきました。その数は軽々と150を超え、最終的には187でした。うち自分が取ってるメルマガとかが3通、契約したプロバイダーのメールサービスがメールスキャン機能がありますので、サーバー内でメールのウィルスを取り除いて、また警告メッセージを別のお知らせメールにしてこちらに届くようになっています。これは確かに有難いことですが、しかしそれでメール数が二倍になることに…つまり184通の不要メールのうち、92通はウィルスメールで92通はお知らせということです。多いです。
興味を持ってきたので少し調べてみたら、これはどうも「W32.Sobig.F@mm」という名前のウィルスの仕業らしい…感染されたら幸いなことで駆除策はもうありますが、感染していなくてもほかの感染されたコンピュータからメールは送ってこられるという優れもの(メールウィルスでは普通と思うだが…)。2003/9/10まで活動するというのはせめての救いですが、今日一日でも合計150通以上(プロバイダーのお知らせ除く)で、これはまた三日間ぐらい続くと思うとかなり憂鬱。
この間の大騒ぎになったWORM_MSBLASTでさえ、いつもウォッチングしている台湾のBBSウィルス版のおかげで、日本でマスコミに取り上げられる前に対策をしたため全く被害がありませんでした(まあ、実際マシンのデータを消せたりしないのでパソコンは感染されてもそんなに被害は出ません…サーバーだったら話は別ですが)、なのに今度のW32.Sobig.F@mmに対しては何もできません…ああぁ、うざいよあんたら!
でもWORM_MSBLASTの話になると、少し言いたいことがあります。デジタルアニメ作りを生業にしているうちの会社もその時当然のように騒ぎましたが、いろいろとなんだかコンピュータ系会社にはけしからんぬ運びで個人的にはかなりショックを受けました。
まずは対応自体が遅すぎ、8/10前後すでに警報が出されているのに、8/13から(社内感染が発生してから)やっとあわてて動き始め、しかしその対応策が全然対応になっていません(ウィルス対策ソフトのオンライン試供版をダウンロードしてインストールしてください)。おいおい、セキュリティホールを塞がないでいいのか?だいだい会社レベルで大量に試供版をダウンロードすることが…まあ、思ったとおりにメーカーからクレームが来ましたけどね。そんな手ぬるいなやり方のせいでしょうか、その後社内のメインサーバーもめでたく感染してしまい、通信速度が暴落し、仕事にならない状況がしばらく続きました。「デジタル」アニメ制作会社だと思えない状況でした。
一番気に食わないのが、「絶対このメーカーのソフトじゃないと治らないんだ!」と叫ぶところ…「治る」って、インフルエンザじゃないからさ、いい加減に本やネットの情報を見てきたらどうでしょうか?メーカー限定でしか駆除できないウィルスなんて聞いたことないし、試供版のソフトをインストールするから正規版のノートンをアンインストールしろと促す神経もよくわかりません。もう…これ以上愚痴りたくないのでここでお開きします。
SEの持つべき「思想」―できるSEは何を考え、どう動いているのか
要は、この件を担当するシステムエンジニアはウィルスについての知識が足らず、よって情報も選別できなく、社内のシステムに対し、本質を把握した上で構築可能な理想像を想像したこともなかったでしょう。よって危機が発生したら、慌てて地面でも掘って穴を埋めようとするだけでしょう(それがまた大きな穴を作ることになることにもかかわらず)。《SEの持つべき「思想」》で提起したように、「一流か否かを決めるのは技術ではなく思想なのだ」と。全くその通りだと思います。
実は制作も然り、構築したい現場像が頭の中になければ現場をまわせないと思います。残念なことで、うちの会社も含めてこのような制作はどうも少ないみたいです…はっきり言ってもうこんなと付き合うのが疲れましたので、先月辞表出しました。今月付けでやめます。
やめたら国に帰るの?まあね。でも秘密プロジェクトはもうすでに動き出していますので、日本から引き上げたくてもそんなに早くできないでしょう。秘密プロジェクトって?それは出来上がってからのお楽しみ(Wink!)