そもそもなぜ中国に?

先月、ふざけているのではないかと思えるほど、講談社の名物編集長・太田克史さん*1(以下「アニキ」)とよく会った。3月31日はいっしょに池袋ジュンク堂トークセッションに出て、その後アニキが島田荘司さんのサイン会のために台湾へ来たり(4月8日)、私が渡辺浩弐さんのトークセッションのために*2また日本へ行ったり(4月19日)、とにかくヤバイぐらい会っている。
で、3月末日のジュンク堂トークセッションが終わって、打ち上げの席で急に聞かれた。
「リンさん、中国行きません?」
「中国?いつですか?」
「4月末か5月あたま。『クイ』の方の杭州*3へ行きますよ」
「へー、何しに?」
「コスプレ見に行きますよ!一緒に行きましょうか」
アニキの感覚では、私はどうも国分寺あたりに住んでいる*4ようだ……もちろんその場では何も決められなかったが。
三週間後、日本滞在中にアニキから電話がかかってきて。
渡辺浩弐さんも行くことになりましたよ、中国」
「はぁい…」
しばし沈黙。
「…えっと、無理ならリンさんは無理しなくていいですよ」
もしかして誘ってる…いや、<操り>ですか……アニキ。
それから約12時間後、まあいろいろ考えた末、本当は女なんだけど男らしく中国の旅に参加すると決めた。
編集者の太田さんと作家の渡辺さんと一緒に中国のコスプレ文化について取材。30年間生きてきて一回も思いつくことのない人名と地名と名詞の組み合わせだったが、まさかの現実になっていた。
【以下次号】

*1:実はこの人、昔もこの日記に出てきたことがあった。その時のコードネームは「アニキ」だったが。

*2:あまりここで言及していないが渡辺浩弐さんの作品が好きだ。近作『iKILL (講談社BOX)』は自分のドつぼにはまり、読んでて震えてしまったほど。おすすめです。

*3:「ヒロイ」の方の「広州」もある。

*4:台湾台北に住んでいます。