男なら魁けろ

魁 ! 男塾 DVD-BOX

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発売日ですぐ手に入ったが、今日になってやっと全34話+劇場版を見終わった。
魁!!男塾》。それは1985〜1991年に渡って『週刊少年ジャンプ』で連載し、八〇年代後半を代表する娯楽漫画の頂点のひとつとでも言える傑作。連載第一話の一ページめの鬼ヒゲのセリフでもうすごくシビれた。その後、刺されても切られても、溶岩や強酸の池に落ちても包帯さえ巻けば、連載時間三週間ぐらいで全快するという恐ろしいキャラクター達が大活躍。しかも仲間達は等比数列で増え続けていたので*1、このままじゃ次の戦いで男塾チームは32人の大所帯になるじゃないかと本気で心配した。結局杞憂で終わったが、連載も終わってしまった。
そんな漫画をもとに作られたアニメも、もちろんタダでは済まない。一話から男の尻のドアップや一列に並んだ絵は、わけの分からない萌えキャラ達がテレビを占領する今の時代では、たぶん100%もうお目にかかれない。漫画とはかなり違う展開で、前半は少々イカレた青春学園物語さえ見えるけど、毎話の予告で妙にさわやかな桃の声が微笑ましいのでOK。八連制覇の後半はいきなりダイジェストに突入し、どう見ても打ち切りだが、中盤の虎丸対月光の決着シーンは本当に泣けた!特典として収録した劇場版には伊達と三面拳の出番が無くてやや残念だが、執拗なまでナビキやハイライトにこだわるハイレベルな作画を堪能できる。
あらためて思ったのは、堀秀行の声でしゃべる剣桃太郎は、やはり日本一桜に似合う男。桜塚星史郎なんて邪道だ。一世風靡セピアが歌うオープニングやエンディングも、桜、滝、楓、雪、風車と竹林など記号を巧みに配置し、ちゃんと日本男児らしい美しさを表す構成でまとめている。すばらしい。ガキの頃には感じ取れなかったが、今になってすごく分かる。
幼女に萌えばかり求めると男が腐ってしまう!男ならこれを見ろ!男なら魁になろう!男を徹すれば、死んでも生き返り、不可能などはないのだ(笑)

*1:スタートは桃1人→冨樫を入れて2人→Jと虎丸が加わって4人→四大凶殺後は8人→八連制覇後三年生も仲間になりチーム総員16人。